- the 164th Blog -

【ポケモンBW】 HP調整

前回の記事<HP割合関係まとめ>は今回のHP調整の話をしたくて書きました.

ポケモンにおいて,HPは高いほど良い,それが基本.
 Q: ではHPが高いということはどういうことか?
 A: それは受けるダメージの「割合」が小さいということ.

通常の攻撃は,乱数を無視すれば,受けるダメージそのものは防御力で決まり,HPを増やしたところでそのダメージ量は変わらない,“量”固定のダメージといえる.

ところが,前記事で紹介したような“割合”固定のダメージは,この「割合」が変化しない.
量固定ダメージを低減するには,単純にHP,防御力を高めれば良いが,この割合固定ダメージを低減・操作する場合に必要となるのが,題の「HP調整」となる.

上述の内容と矛盾するが,厳密にはHPによって実際に受けるダメージの割合は変化する.その原因は計算結果の端数にあり,ポケモンの計算式では(BWで多少の変更あったものの)基本的に端数は切り捨て.

HP160のポケモンが砂嵐によって受けるダメージは10,これは1/16=6.25%
対して,
HP159のポケモンが砂嵐によって受けるダメージは9.9375→9,これは約5.66%

小さいものと思うかも知れないが,1回のダメージで両者のHPは共に150,つまり砂嵐下で繰り出した場合,HP160のポケモンはHP159のポケモンと変わらず,極端に言えば努力値に無駄が生じていることになる.さらにターンが経過すればHP159のポケモンの方が高効率となり,無駄もいいところ.
この無駄を省くためにHP調整スルノデス


ただ,HP調整が意味を為す条件は限定されている.上の例では,「砂嵐下で」という条件を付与している.相手が物理技しか使ってこなかったら特防への努力値振りが無駄になるように,この限定条件が満たされないのなら,HP調整は無駄,場合によってはマイナスになってしまう.
無闇に調整すればいいというものではなく,その調整が本当に意味を為すか,つまりその条件が満たされる確率を考えた上で,調整のメリット(期待値)を考えるべき.何もそんな小難しいことを考えろと言っているわけではないが,わざわざ火力など他のステータスを削って,無茶な調整をしているものを少なからず見かける.
まあ,砂パが多いって理由だけで16n-1調整はそれなりのメリットを期待できるんだけど.珠持ちとか,自分から条件を満たしにいってるものも大きな期待値が見込める.
まもみが戦法や(今は無理だけど)腹カム戦法を使う際などには調整必須.

また,HP調整のほとんどは1のオーダーで利いてくるので,基本的にHPが低いほどその効果は大きい.HP100付近での1の差と,200付近での1の差,その程度の違いは明白.

以上,HP調整概要.下で具体的な調整例を提示するが,基本的には前回の記事で事足りている.
要はダメージ割合を小さくするには,ギリギリ割り切れないようにすればいいし,回復量の割合を大きくしたいなら,ちょうど割り切れるようにすればいい.

HP調整についてのポイントをまとめ
◆基本的には,割合固定ダメージの実際のダメージ割合を調整するものである
◆一定条件下では決して小さくないメリットを生じ(無闇やたらに調整すればいいというものではない),戦術によっては必須となる
◆HPが低いほど重要性が高い
◆ぎりぎり割り切れないか,丁度割り切れるか,割って1余るかが主な調整


以下でいくつか具体例を.
***


●16n-1,8n-1,・・・
1/16のダメージ(砂嵐や霰,猛毒等)や,1/8ダメージ(毒・火傷,宿木の種,ステロ等)のダメージ割合を最小にする調整.これらの多くはターン毎に蓄積されるDoTなので,長期戦になるほど調整の効果が出ることになる.天候PTにその天候ダメージを喰らうポケモンを採用する場合や,根性などで自ら毒・やけどになるばあいなどには,この調整はとくに重要になる.
当然だが,16n-1調整は8n-1調整も満たしている.念のため.

●10n-1
命の珠の反動ダメージ割合を最小にする調整.
珠持ちは紙耐久なポケモンが多いが,余裕があれば調整しておきたい.
前記事見てもらえればわかるように,この「1/10」は割合固定ダメージの中で珠ダメのみ.

●6n-1
ゴツゴツメットや,まきびし2撒きなど,「1/6」も珍しいダメージ割合.
珍しいということは,調整する意義は薄いということ.おまけ程度に.

●16n,8n,3n,・・・
残飯やポイヒ回復量割合を最大にする調整.3nは新特性再生力.

●4n
ピンチ発動の実を身代わりから使う際の調整.だった.
身代わりからの腹太鼓カムラ発動などが有名.きのみは解禁されないのかなー?

●2n (偶数)
4世代までは主に再生回復の回復割合を大きくする調整だった.5世代で仕様変更.
他には腹太鼓+オボン,特性食いしん坊での腹太鼓+ピンチ発動木の実など.

●2n+1 (奇数)
翔び膝蹴りの反動×2で落ちない,端数繰上げの再生回復の回復量が増える.などなど.
基本的にHPを偶数にすることにはメリットが少ない.上は特別な例.どちらでも良いなら奇数にしておいたほうがなにかとお得.

●4n+1~3 (≠4n)
身代わりを素で4回張れる調整.
じたばたや起死回生,がむしゃらなどを使う際には+1で.

●8n+1~3,16n+1~3
残飯やポイヒなどの回復アイテムとともに身代わりを使う場合の調整.
2回,あるいは4回の回復で身代わり消費体力をちょうど回復できる.
まもみが戦法など,長期戦を考える場合は必須.


※以下3つの調整例はやや異質なもので,以上に示した例や冒頭で説明した調整とは別物

●50n+1~
ナイトヘッドや地球投げなどの,50固定ダメージをより多く耐えることができる.
割合ダメージに対する調整ではなく,完全量固定ダメージに対する調整.

●実値204以上
身代わり体力が51以上となり,ナイトヘッドや地球投げなどの固定ダメを身代わりが耐えるようになる.輝石もちなどを相手にすることを考える際に.

●実値191以下
砂ダメ(1/16ダメ)が11以下となり,HP12であるLv.1ココドラのがむしゃら+砂ダメを耐える調整.たべのこしを持っていても,砂ダメのほうが判定が先なので,HP192以上だと回復する前に瀕死してしまう.
対ココドラが意識されるローテーションバトルなどでしばしばみられる調整.


***
こんなもんかな?
あとはこれらの組み合わせで.
例えば,「16n-1」かつ「10n-1」⇒「80n-1」のように.
ポイヒ使いを16n+1~3調整していたりする人いるけど,8n+1~3で十分なのでそれは冗長な調整.細かいことを言えば16n+9~11にしたほうが,天候ダメ割合も小さくなって良い.
特に16n-1調整などで,無理に「-1」にする必要はなく,別に16n-2でも構わない.ただ端数が大きくなるほどダメ割合が小さくなるということ.

スポンサーサイト



tag:ゲーム ポケモン BW HP調整 

2010/12/23 21:58 | ポケモン - 基本 | Comment [2] | TrackBack [0]

« prev | home | next »





Comment



この記事とても参考になります!

ありがとうございました^^

toreby | URL | 2011/09/16 23:50 | Edit

>torebyさん
ありがとうございます.お役に立てれば幸いです.

164 | URL | 2011/09/17 15:05 | Edit






Trackback

TrackBackURL: http://nemakikamen.blog89.fc2.com/tb.php/24-8d174f68

© FC2 BLOG / ooq:blog