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【ポケモンBW】 努力値配分

最近,明らかに無駄がある努力値配分を多く見かけるので.
BWから新しくポケモン始めた人達なのかな?

簡単に,無駄のない努力値配分について書いてみようと思います.
ステータス換算式については<基本的な計算式とか>の記事を,
耐久指数やダメージ計算式については<理想耐久比・耐久指数>の記事を参考に.

ちなみに,仮想敵に合わせた耐久調整~だとかの話はここでは割愛します.
あくまで“数字の上で無駄がないか”に焦点を当てます.



■ 努力値自体の無駄
初歩の初歩.要は255振ってしまっているだとか,個体値が奇数なのに8nの振り方になっているだとか.
これについてはステータス計算式<基本的な計算式とか>を見てくれとしか.

個体値が奇数なら8n+4,偶数なら8nの振り方になるはず.
特に個体値6V想定の場合,努力値は3箇所もしくは5箇所に振られていない場合,少なくとも実値1の無駄が生じていることになります.まあ襷の場合や最遅を狙う場合などには,そういう振り方もあるんやけど.

「努力値の無駄計算機」とかありますけど,あれはこの項目を見てるだけ.以下の3項目に関しては無駄を検出してくれません.実際役に立ちませんね



■ 性格補正
他の能力に補正をかけて努力値を振ったほうが実数値が高くなる,という場合.
これは結構よく見かける.自分でもうっかりやってしまったことが.

基本は,“HPを除いた最大の能力に補正がかかっていること”なので,他に高い能力があるならその能力に補正をかけて計算してみて,確かめると良いです.

一般的にいうと,以下の条件が満たされたとき,補正に無駄があるといえます.
1.「補正能力の実値」≦「無補正努力値極振りの実値」
 (努力値上昇量+性格補正による実値上昇量≦32)
2.「補正能力の性格補正による実値上昇量」<「ある能力(HP以外.Zとする)の実値÷11(端数切捨て)」≦「その能力Zの努力値上昇量」

条件1かつ条件2が満たされるとき,能力Zに補正をかけたほうが,実値が大きくなります.
条件1が意味するところは,性格補正がなくてもその実値を実現できる,ということ.条件2が意味するところは,他の能力に補正をかけたほうが効率が良く,またその場合に今の実値を実現できる,ということ.

***
例えば,以下のような実値(努力値)をみてみます.
 191(204) - x - 128(92+補正) - 151(44) - 117(52) - 135(116)

●まずは実践的に.
補正は防御にかかっていますが,“HPを除いたうちの最大の能力”は防御ではなく,特攻,すばやさの方が大きいです.そこで,まずはCに補正をかけてみます.
 191(204)-x-128(180)-159(0+)-117(52)-135(116)
しかし,このようになり,必要努力値合計が552となり,努力値不足になります.
次に能力実値の大きいSに補正をかけてみます.
 191(204)-x-128(180)-151(44)-117(52)-135(20+)
防御補正の場合と実値は同じですが,努力値合計は500となり,努力値8(実値1)余ります.
こうして実際に計算してみることで,補正はSにかけるべきだとわかります.

●次は理論的に.
種族値+個体値の実値は次のようになっています.
 165-x-105-145-110-120
「努力値上昇量+性格補正による実値上昇量」=128-105=23≦32(条件1)
HPを除いたうちで防御より実値の高いCとSについてみていきます.
「補正能力の性格補正による実値上昇量」=11(128÷11)
「Cの実値÷11(端数切捨て)」=13
「Sの実値÷11(端数切捨て)」=12
したがって,C,S共に次を満たします.
「補正能力の性格補正による実値上昇量」<「ある能力の実値÷11」(条件2-1)
また,
「Cの努力値上昇量」=151-145=6
「Sの努力値上昇量」=135-120=15
したがって,Sは次を満たします.Cはこの条件を満たしません.
「ある能力の実値÷11」≦「その能力の努力値上昇量」(条件2-2)
以上より,この配分には無駄があり,補正はSにかけるべきだとわかります.



■ 耐久努力値配分
実値合計としてみたときには無駄がないが,指数をみると実質無駄がある場合.
この項目でひっかかる人は,耐久を指数で調整していない人.
耐久指数という考え方と理想耐久比についての知識がない方は,
まず<理想耐久比・耐久指数>の記事をご参考ください.

無駄があるのは,以下の条件0~2が満たされる場合.
 0. HP調整されていない
パターン1:もっとHPに振るべき
 1-1. 防御,特防共に8以上の努力値が振られており,HP努力値は極振りでない.
 2-1. 実値がH÷2<BかつH÷2<D
パターン2:もっとB,Dに振るべき
 1-2. HPに8以上の努力値が振られており,防御,特防共に努力値極振りでない.
 2-2. 実値がH÷2>BかつH÷2>D
(※防御,特防“共に”であることに注意)

条件0,1を省いて簡単に具体例を挙げると,
実値が H180-B110-D110 の場合(パターン1)
 →「H÷2<B」かつ「H÷2<D」を満たす.指数は共に19800.
実値が H220-B90-D90 の場合(パターン2)
 →「H÷2>B」かつ「H÷2>D」を満たす.指数は共に19800.
これらの場合,H200-B100-D100とするのが最適.
このとき,「H÷2=B」かつ「H÷2=D」となり,指数は共に20000.

では,理想耐久比2:1:1にしないと無駄が出るのか?というと,そうではありません.
上の条件で注釈を入れたように,防御,特防“共に”条件を満たすことが重要です.
つまり,上の例を使えば,
実値が H200-B110-D90 の場合,これはパターン1,2どちらの条件2も満たしません.
この場合,努力値に無駄はありません.
条件1についても同様です.
<理想耐久比・耐久指数>の記事で,HP:206(164) 防御:106(84) 特防:106(4) の振り方が“悪いとは言わない”と書いたのは,この努力値配分にも無駄はないからです.
これは上の条件でいうところの,「防御,特防共に8以上の努力値が振られている」という条件を満たさないからです.

具体的な仮想敵の攻撃を想定している場合や,身代わりの耐久を考える場合などはこの限りではないです.指数に慣れすぎると逆に,被ダメージがB依存の固定ダメであるということを失念しがちになりますので念のため.



■ 4振り
4振りによる実値合計の上昇を考えると,無振りの配分に無駄を見出せる場合.
個体値が奇数の場合,最初の努力値4振りで実値が1上昇します.
普通は努力値8に対して1上昇なので,これは明らかにお得(

具体的に言えば,よくある極振り「252,252,4」の振り方に対して,
「252,244,4,4,4」のほうが(性格補正による誤差がなければ)実値が1大きくなります.
もちろん,これが良いかどうかは,その4振りする能力を必要としているかどうかによります.

この項目は本来「努力値自体の無駄」の下あたりに書きたいものでしたが,上の耐久努力値の話を絡めたかったので最後になりました.
以前どこかで,「HCミロは理想耐久比を考えれば努力値の無駄がある」という内容の記述を見ました.
H252,C252,S6振りのミロカロスの実値はHP:202 防御:99 特防:145となり,
「防御<HP÷2」であるから,無駄があるのだ,とした上で,これを理想耐久比に近づけ,
HP:201(244) 防御:100(4) 特防:146(4) とすれば,ホラ,硬くなったでしょ?という記述でした.
確かに耐久指数は物理・特殊共に,より高いものとなっています.

これは結果として正解ですが,そこに至る理論,プロセスは破綻しています.
上の耐久努力値の項目を読んでいただいてもわかるように,これは理想耐久比うんぬんの問題ではありません.これも理想耐久比という概念を勘違いした悪い例です.

例えば,もともとBDへの4振りがしてあり,防御個体値が4低い27であったとします.
 HP:202(252) 防御:98(4) 特防:146(4)
このとき,HPから2削り,防御に振らなければ無駄があるのでしょうか?
 HP:200(236) 防御:100(20) 特防:146(4)
答えはNOです.物理耐久指数は上がっているものの,特殊耐久指数は下がっています.
上記の努力値配分で得られる耐久指数はこの配分でしか成り立たず,その配分に無駄はないのです.

この例は目題の通り,B,Dへの4振りによる実値合計の上昇がポイントなのです.このように,必要としている能力に努力値を振っていない場合,無駄が生じていることが多いです.



***
以上長々と書きましたが,これらはあくまで基本でしかありません.
例えばHP調整をしていて,結果として耐久調整に多少の無駄を妥協している場合もあります.逆に,HP調整はそのような「無駄」と秤にかけた上で,メリットを見出せる必要があります.

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tag:ゲーム ポケモン BW 調整 

2010/12/26 17:33 | ポケモン - 基本 | Comment [0] | TrackBack [0]

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